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2015-03-03

創薬支援技術交流会

2015年3月3日(火)18時~
会場:大阪梅田 ナレッジシアター

創薬支援技術交流会 ご案内チラシPDF
 
国際シンポジウム終了後、同会場にて情報交換会・創薬支援技術交流会を開催します。
研究紹介ポスターは終日掲示致します。

* 参加費1,000円(学生無料)

* 学生、中小企業、ベンチャー企業歓迎。

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大阪バイオ・ライフサイエンスイノベーション拠点の紹介

本拠点では、バイオ・ライフサイエンス関連の研究に必要な最先端機器を多数整備し、広く産学官の研究者に原則無償・共同研究契約無しで開放している。
また、初期創薬研究に向けて、上記機器を用いた創薬研究支援活動や、約6 万種からなる化合物ライブラリの供給を行っており、多数の学内外の研究者により使用されている。

(産学連携本部)布村 一人・産学連携助教、金 允政・産学連携教授、松永 康恵・産学連携助教、林 邦忠・産学連携助教、正城 敏博・教授


大阪大学における創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業の成果

文部科学省の創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業「大型創薬研究基盤を活用した創薬オープンイノベーションの推進」において、「ヒットからリードへとつなぐ創薬研究の推進」を掲げ、創薬研究者支援と高度化創薬研究を進めている。
この事業を通じて着実な成果が出てきており、大阪大学発創薬への期待が高まってきた。

(薬学研究科)辻川 和丈・教授


動物細胞発現系を用いた高品質受容体タンパク質生産とカスタムアフィニティータグシステムの開発

我々は受容体などの創薬ターゲットタンパク質を動物細胞発現系を用いて高品質で生産する技術開発を行ってきている。
その発現技術と、微量の組み換えタンパク質を一段階で簡便に精製できるアフィニティータグシステムの開発を組み合わせることで、構造解析やスクリーニングを加速し、広く創薬を支援することを目指している。

(蛋白質研究所)高木 淳一・教授、海津 正賢・特任助教


フェムト秒レーザーおよび超音波を用いた結晶多形制御技術の開発

過飽和度の厳密な制御、およびフェムト秒レーザー照射や超音波印加による結晶核発生タイミングの制御により、モデル物質であるアセトアミノフェン、インドメタシンにおいて、所望の相のみを結晶化することに成功した。
本技術は原理的に他の多形制御が困難な薬剤への適用が可能であり、既存薬再開発への貢献が期待される。

(工学研究科)森 勇介・教授、丸山 美帆子・特任助教、森 陽一郎・博士課程2年


凝固ゲルを用いた新規な難水溶性化合物複合体結晶の調製法

薬物- 作用標的タンパク質複合体の立体構造は、医薬品開発において必要不可欠な情報である。しかし開発初期の候補化合物の多くは疎水性が高く、高濃度の有機溶媒にしか溶けないため複合体結晶を作製できなかった。
われわれは、この問題を解決するため、凝固ゲル中にタンパク質結晶を育成させる技術を世界で初めて開発した。

(理学研究科)村田 道雄・教授、杉山 成・特任准教授
(工学研究科)森 勇介・教授、井上 豪・教授


SPring-8 蛋白研ビームラインと蛋白質のX線結晶構造解析

大阪大学蛋白質研究所がSPring-8 に設置している「生体超分子複合体構造解析ビームライン(BL44XU)」(蛋白研ビームライン)では、膜蛋白質や巨大な生体超分子複合体の微小な結晶からの回折データを短時間に高精度に収集できることができます。
蛋白研ビームラインを利用することで、創薬や生命現象の理解に不可欠な蛋白質の立体構造を高い精度で決定することができます。

(蛋白質研究所)中川 敦史・教授、山下 栄樹・助教、東浦 彰史・特任助教


ラベル化技術を基盤とした新規創薬標的の探索法の開発

創薬標的の探索は、医薬品の開発において最も重要なパートの一つであり、first-in class の医薬品の開発には必要不可欠である。
近年、プロテオミクス等の大規模解析基盤技術の発達に伴い、新規創薬標的の探索技術が発達している。
本発表では、プロテオミクスの前処理法として有用なラベル化技術を紹介し、新規創薬標的を探索法を紹介する。

(薬学研究科(医薬基盤研究所))角田 慎一・招聘教授、鎌田 春彦・招聘教授


抗体スクリーニングプロジェクトの紹介

first-in-class の画期的な医薬品開発のため、本邦の基礎研究の成果を活用した「アカデミア創薬」が注目されている。
この中で我々は欧米の後塵を拝している抗体医薬開発を目指し、アカデミアをはじめとする本邦の標的候補に対して、抗体医薬の創製支援を推進している。
本発表では、ファージ抗体ライブラリを活用した基盤技術を紹介する。

(薬学研究科・微生物病研究所)吉岡 靖雄・特任准教授、(医薬基盤研究所)長野 一也・研究員、三里 一貴・技術補助員、森 宣瑛・技術補助員、角田 慎一・プロジェクトリーダー


核酸医薬の実現に向けた新たな人工核酸の設計・合成

近年、疾病の原因遺伝子が続々と解明されつつあり、新たな創薬カテゴリーとして核酸医薬が注目されている。
その実現には、核酸への化学修飾や人工核酸の利用など、いわゆる核酸化学の力が重要な鍵となる。
大阪大学では、新たな人工核酸の開発や核酸の化学修飾法の構築に成功している。
こうした高度な核酸化学技術を駆使し、これからの核酸創薬を支援していきたい。

(薬学研究科)小比賀 聡・教授